画廊や展覧会で飾られた絵画のキャプションに作家名・作品名に加えて、アルファベットと数字が表記されています。
このアルファベットと数字は、絵画のサイズを表す号数を意味しています。
今回は絵画の号数について、サイズだけでなく価格に及ぼす影響までも含めて解説します。
・号数は数字が長辺・アルファべットが短辺を表す
号数は、
*F6号
といったように、数字+アルファベットで表記されます。2つの使い分けには意味があり、数字が長辺を、アルファベットが短辺を意味します。
短辺はM、P、F、Sの4つのアルファベットを用いて表し、MからSに行くにつれて、辺が長くなっていきます。
具体的なサイズは以下の表で確認してください。
号数 | 長辺(mm) | 短辺(mm) | |||
Fサイズ | Pサイズ | Mサイズ | Sサイズ | ||
0 | 180 | 140 | - | - | 180 |
1 | 220 | 160 | 140 | 120 | 220 |
SM | 227 | 158 | - | - | 227 |
2 | 240 | 190 | 160 | 140 | 240 |
3 | 273 | 220 | 190 | 160 | 273 |
4 | 333 | 242 | 220 | 190 | 333 |
5 | 350 | 270 | 240 | 220 | 350 |
6 | 410 | 318 | 273 | 242 | 410 |
8 | 455 | 380 | 333 | 273 | 455 |
10 | 530 | 455 | 410 | 333 | 530 |
12 | 606 | 500 | 455 | 410 | 606 |
15 | 652 | 530 | 500 | 455 | 652 |
20 | 727 | 606 | 530 | 500 | 727 |
25 | 803 | 652 | 606 | 530 | 803 |
30 | 910 | 727 | 652 | 606 | 910 |
40 | 1000 | 803 | 727 | 652 | 1000 |
50 | 1167 | 910 | 803 | 727 | 1167 |
60 | 1303 | 970 | 894 | 803 | 1303 |
80 | 1455 | 1120 | 970 | 894 | 1455 |
100 | 1620 | 1303 | 1120 | 970 | 1620 |
120 | 1940 | 1303 | 1120 | 970 | 1940 |
130 | 1940 | 1620 | – | – | – |
150 | 2273 | 1818 | 1620 | 1455 | 2273 |
200 | 2590 | 1940 | 1818 | 1620 | 2590 |
300 | 2910 | 2182 | 1970 | 1818 | 2910 |
500 | 3333 | 2485 | 2182 | 1970 | 3333 |
上記の表に基づくと、F6号の絵画は、410mm×318mmのサイズということがわかります。
・・アルファベットには意味がある
短辺を意味するM、P、F、Sという4つのアルファベットですが、それぞれ次のような意味があります。
*M:Marine 海景
*P:Paysage 風景
*F:Figure 人物
*S:Square 正方形
人物画であればFを、風景であればPをといったように、絵画の種類に適した幅という意味が込められています。
号数は絵画のサイズの目安になるだけではなく、販売価格にも関わってきます。
この販売各区を「号価格」と言います。
例えば、1号3万円の作家であれば、6号となると、3×6で18万円が号価格となります。
作家の号単価は美術年鑑に載っております。
ただし、年鑑に記載されている価格は、現在の流通相場と全く違う場合も多く、番付的な意味合いの評価に近いと思います。
買取業者は美術年鑑を参考にすることはほとんどありません。実際の売買相場を目安に買取価格を算出することになるからです。