益子焼の魅力とは?よく使われるシーンや益子焼の特徴まとめ

栃木県の益子町周辺で作られている益子焼。
比較的新しい陶器で、民芸的な陶器だけでは無く、多種多様な作風のためか、様々な年齢層や老若男女問わずファンが多いのが特徴です。
生活の中に取り入れやすい作品が多いため、陶器集め初心者でも気軽に購入できます。
ここでは益子焼についてまとめてみました。

・代表的な作家

浜田庄司と島岡達三は、益子焼を有名にした作家です。
買取をする場合でも、人間国宝のふたりの作品には、数十万円の値がつくことも珍しくありません。
浜田庄司が好んで使っていたのは、釉薬で器に模様を描く流し掛け。
浜田庄司の門下生である島岡達三は自身が確立した縄文象嵌と、その他の様々な技法を組み合わせた独創的な作品を数多く生み出しています。

・益子焼の特徴

益子焼は素朴で温かみのあるルックスが特徴。
それには益子焼で使用される土が関係しています。
砂や気泡が多く決して焼き物に相応しい土とは言えませんが、他の土とブレンドすることで益子焼特有のぽってりとした焼き物に仕上がります。
絵柄で一般的なのは植物の絵。
しかし最近では、ドット柄や動物の絵を描いた個性的な絵柄の作品も数多く誕生しています。
浜田庄司や島岡達三などの美術品としての価値が高い益子焼以外にも、新しい作家たちが作るモダンでスタイリッシュな作品やキュートな作品も数多く揃っているのです。

・・色合いも見どころのひとつ

釉薬との相性が良く、釉薬の種類によって異なる様々な色合いを楽しめるのも益子焼の魅力です。
代表的な釉薬は、渋い茶色を楽しめる柿釉や白色に仕上がる糠白釉、淡い青色に仕上がる青磁釉などの釉薬。
いずれの釉薬を使っても淡い色合いになるため、個性的なデザインでも温かみのある作品に仕上がります。
模様の入っていないシンプルな作品は普段使いしやすいので、若者や陶器集め初心者にもおすすめ。
しかし釉薬で大胆な模様を描いている作品を好む益子焼ファンも多く、有名作家や希少性の高い作品は買取でも高値がつくことがあります。

・益子焼は食卓で使いやすい

益子焼が作られた当初は、土瓶などの日用道具ばかりが製作されていました。
その後花瓶や茶器なども製作されるようになったのですが、今でもやはり主流は日用道具。
鍋や急須の他、コーヒーカップや子供用の食器なども製作されています。
有名作家の作品は鑑賞用として楽しまれることが多いのですが、新しい作家たちの作品は日常使いされていることがほとんど。
シンプルですがぽってりとした可愛らしさがあるため、どんな料理にも合わせやすいです。

温かみのある可愛らしい作品が多い益子焼。
実用的な器が多いので、生活の中に気軽に取り入れられます。
毎年秋に開催される陶器市に足を運んで、様々な作風を間近で見るのもおすすめです。
本格的にコレクションしたくなったら、有名作家の作品の購入を検討してみましょう。